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『悪のしくみ』 

読書の秋というわけではありませんが・・・久しぶりの読書記録。
どうぞスルーしてくださいませ。


『悪のしくみ』中学生までに読んでおきたい哲学2 松田哲夫 編  あすなろ書房

大雑把に「悪」と言っても見る角度によって、語るテーマによって様々ある。
政治的宗教的「悪」については中学生には難しい内容ではあるが(いい歳した私にも難解で読み飛ばしてしまった箇所多々ありw)、文学を通して描かれた人間の内面に潜む「悪」ならば、深く自己と対峙するべく年齢に差し掛かった中学生になら理解とまではいかないけれど、なんとなくわかる部分もあるのではないかと思う。

内面に潜む「悪」とはいってもまた様々で、他人を羨んだり妬んだり出し抜いたり、そういった弱い心から派生する「悪」から、人を殺めたり禁忌に手を染めたりするような救い様のない「悪」まで、掘り下げれば掘り下げるほど、「悪は悪」と、一言でまとめられないことがわかる。

この本に名を連ねている著名人の中には 井上ひさし・河合隼雄・倉橋由美子・遠藤周作・星新一・江戸川乱歩など、馴染みのある作家も数多く、なんだか得した感覚もある。

個人的には寺山修司・遠藤周作・中野好夫・渡辺一夫の四氏による「偽善」や「善と悪」について論じられたブロックが分かりやすく、腑に落ちることも多かった気がする。
自分の中に沸きあがる負(悪)の感情。いやおうなしに湧き上がるその感情。
そんな感情を持ってしまったこと自体がもうイヤで自分を責め続ける人って私を含め少なからずいると思う。
そんな未熟者にとって、どのような心持ちでいたらよいのか多少なりともヒントになる一説があるのではないだろうか。
清廉潔白で高潔であり、たとえ善意から出たとしても他者にもそうであれと薦める(押し付ける)ことが、いかに傲慢で相手を傷つけているか気づかない愚かな「善者」より、人の心の弱さ醜さを知り認めた上でとことん善人を取り繕う「偽善者」であるほうがはるかに大変だが、それでも「偽善者」でありたいと思わせてもらえるのではないだろうか。

とはいえこの本は「悪のススメ」ではない。
今、悲しいことにいじめが原因で自ら生きることをやめてしまう子どもが後を絶たない。

以下、編者の解説「自分自身の奥底から湧きだしてくる悪」より抜粋
「子どもといえども、この人間社会に生きている限り、悪と触れあう機会は必ずあるものです。ちょっとした弾みに万引きしてしまったり、いけにえにされた子を取り囲むいじめの輪のなかに入ったりしているかもしれません。そういうときに、当事者の子どもはもちろん、教師や親などの大人も、ただ悪を退けるのではなく、悪とは何かを考えてみるべきかもしれません。」

生きていく上で切り離せないのが「悪」ならば、「悪」から目を背けてきれいごとばかり述べてないで、一度がっぷり四つに組んでおくことも必要なのかもしれない。





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[2012/09/11 22:51] | book | トラックバック(0) | コメント(2) |
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コメント
久々にPCで見たら、テンプレかわいい~!
薫ちゃんぽいよ(*^_^*)

ん~深いね~。
周りからの悪もやっかいだけど、自分の中の悪をコントロールするってのが難しいんだよね~。

[2012/09/12 17:32] URL | おーちゃん #- [ 編集 ]

ジャニゴトじゃないエントリなのに、コメントありがとう(≧▽≦)
そうなんだよね、自分の中のブラックなところとうまくつきあっていきたいよね~。

テンプレ、私っぽい?
あんまり変える方じゃないけど、そんなとこも含めて個性がでるのかもね(*^^*)♪
(携帯のほうはしばらく変えてないな~。)
[2012/09/13 16:26] URL | 薫 #- [ 編集 ]
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